侍ジャパンはいかにしてMLB選抜に勝つか メンバー構成に見る小久保監督の狙い
日本らしい「スモールベースボール」が実現可能なメンバー
ここで、スポーツコメンテーターの飯田哲也氏に、今回の侍ジャパンに対してどんな印象を抱いているのか聞いた。
「今回のメンバーを見て一番初めに感じたことは“いいメンバーが揃っているな”ということです。金子千尋、前田健太、大谷、則本、藤浪らが並ぶ投手陣は豪華だと思いますし、野手も走攻守を兼ね備えた選手が数多く選出されています。
小久保監督がどんな野球をしたいのか、まだ完全にはわかりませんが、このメンバー構成をみると、日本らしいスモールベースボールを実現したいのかなと思います。
4番に中田がしっかり座って、糸井、内川、松田らがその周囲を固めていく。菊池、山田、坂本など、打てて守れる選手たちが揃っているので、面白い戦いが見られると思います。
個人的にも、野球選手は打てて、走れて、守れることが大前提だと考えています。そしてそれが、日本らしい戦い方、勝ち方を実現するために必要なことにつながっていきます。今回のメンバーはそれが表れた選出になっているかなと思いますし、日本のストロングポイントを十分に生かした戦いが、できるのではないでしょうか」
飯田氏が語るように、中軸を打つことが予想される選手たちも皆、走れて守れる選手たちだ。はたして小久保監督はどんな野球を見せてくれるのか。10日からの戦いに、注目したい。
【了】
飯田哲也プロフィール
スポーツコメンテーター。1968年東京都出身。1987年に捕手としてヤクルトスワローズに入団、主に外野手としてヤクルトの1番バッターを長く務めた。2005年からは2年間楽天イーグルスに在籍。2006年に現役を引退すると、古巣ヤクルトで2013年まで守備・走塁コーチを務めた。
飯田哲也オフィシャルブログ
フルカウント編集部●文 text by Full-Count