ここ3年の貢献度で算出のメジャーFAトップ50で黒田5位、青木14位、イチロー36位にランクイン

「青木は一貫しておよそリーグ平均の攻撃力を提供してきた」

 今季、ロイヤルズのワールドシリーズ進出に大きく貢献した青木は14位となっている。ブルワーズでの2年間とロイヤルズの1年間を足したWARは7.5で、合計ポイントは12.6。外野手としては、9位のネルソン・クルーズ(オリオールズ)、12位のコルビー・ラスマス(ブルージェイズ)、13位のメルキー・カブレラ(ブルージェイズ)に次ぐ4番手という高い数値だ。

 寸評では「日本からやって来て3年間、青木は一貫しておよそリーグ平均の攻撃力を提供してきた。(打率)2割8分7厘、(出塁率)3割5分3厘、(長打率)3割8分7厘で、三振率の低さはリーグ3位だ」と称賛。日本で数々の記録を打ち立ててきた安打製造機の打撃は、メジャーでも高く評価されている。

 一方で、走塁、守備に対しては若干、辛めの言葉が並ぶ。「ただし、盗塁は効率が悪く、この2年で57回中37回成功(64.9%)。そして、ライトでの彼の守備は冒険ともなりうる」と指摘。ロイヤルズが残留を望んでいるほか、オリオールズやホワイトソックスが獲得を目指しているとの報道もあるが、どんな影響があるだろうか。

 トップ50にランクインした最後の日本人選手は今季、ヤンキースで苦しいシーズンを送ったイチローで、36位に位置する。3年間のWARは3.6、特集の計算式によるポイントは6.4となった。

 イチローは今季開幕前に外野手の5番手という位置づけから代打や代走、守備固めの起用の中で結果を残し、出番を勝ち取っていった。最終的に打率2割8分4厘、1本塁打、22打点、15盗塁という成績で今季を終えた41歳はメジャー通算3000安打まであと156本と迫っている。

 寸評では「彼は(明らかに)かつての彼ではないが、たとえ高齢でも、イチローはいまだ外野の控えとして関心を引くことができる」と評している。

 また今回のランキングトップはタイガースからFAとなったマックス・シャーザー投手で3年間のWARは16.9、特集によるポイントは35.6となっている。寸評では「過去2年間で39勝8敗、防御率3.02を記録した2013年ア・リーグのサイ・ヤング賞受賞者への提示額は、青天井となるだろう。30代に突入する投手との長期大型契約はどんなものであれ大きな危険を伴うが、シャーザーは6季連続で30回以上の先発をこなしており、能力・成績・耐久力の全項目欄に印が入る」と称賛している。

 2位はパイレーツからFAとなったラッセル・マーティン捕手で3年間のWAR11.6に対して獲得ポイントは26.8、3位はヤンキースからFAとなったチェイス・へドリー内野手で3年のWAR13.6に対して獲得ポイントは24.4となっている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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