巨額契約が頻出するMLBで米メディアが「払い過ぎチーム」を“選抜”

補強策の誤算は成績にも影響

 レフトはレンジャーズの秋信守が挙げられている。これまで絶大な出塁率を誇ってきた秋だが、今季は負傷に苦しみ、打率.242、13本塁打、40打点の成績に終わった。今後、6年1億1600万ドル(約135億円)の契約が残されており、来季以降、復調できなければ、批判の声がさらに高まるかもしれない。

 また、センターで選出されたのはインディアンスのマイケル・ボーン。2年2750万ドル(約32億円)の契約が残されている外野手には「実力はすでに急降下している。センターの守備のステップワークも失っている」との厳しい評価が下されている。対抗馬としてはヤンキースのジャコビー・エルズベリー(残り6年1億3000万ドル=約152億円)が挙げられているが、同選手は今後5年は価値あるプレーを続けられるとも分析されている。

 ライトは残り3年契約8900万ドル(約104億円)のジョシュ・ハミルトン(エンゼルス)、先発投手は残り3年3875万ドル(約45億円)のウバルド・ヒメネス(オリオールズ)が選出され、先発投手のその他の“候補”にはヤンキースのCC・サバシア投手らの名前も挙がっている。また、抑え投手は残り1年1000万ドル(約11億7000万円)のジョー・ネイサン(タイガース)が不名誉な選出を受けている。

 今回の「払い過ぎチーム」で最も多く選手が入っているのはダルビッシュ有投手が所属するレンジャーズの3選手。また、田中将大投手が所属するヤンキースも2選手が選出され、“候補選手”にはさらに2選手が挙げられている。両チームとも、巨額の補強費をつぎ込みながら思うような結果が残せなかった点で共通している。補強策に誤算が生じている部分もプレーオフ進出を逃した要因と言えるかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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