両リーグの新人王が発表 セは人気と実力の大瀬良(広島)、パは遅れてきたルーキー・石川(ロッテ)

「ハンカチ世代」の右腕が初タイトルを手に

 パ・リーグでは石川が選ばれた。遅れてきた「黄金世代」の右腕がついに初タイトルを手にした。

 石川は球界で活躍する選手が多い1988年生まれ。ヤンキース・田中将大、巨人・坂本勇人、広島・前田健太らに代表される世代で、早稲田実高で夏の甲子園を制覇し、早稲田大から日本ハムへと進んだ斎藤佑樹が注目されたことから、高校生の時には「ハンカチ世代」と呼ばれた。

 同学年には、その他にも巨人・澤村、ソフトバンク・柳田悠岐、横浜DeNA・梶谷隆幸らがいる。今季1年目の石川にとって、彼らの存在が刺激になったことは間違いない。

 石川は社会人の東京ガスから昨年のドラフト会議で巨人と競合の末、ロッテに引き当てられた。今季は25試合に投げ、10勝8敗と2ケタ勝利をマーク。最終戦の西武戦で10勝目をマークした。

 吉田、吉原、井上と新人の4人が一緒に開幕1軍をつかみ、石川は3戦目のソフトバンク戦にプロ初先発。勝敗はつかなかったが、2試合目の本拠地での日本ハム戦で9回3安打1失点と好投し、プロ初勝利を完投で飾った。シーズン途中に中指のけがで戦線離脱した時期もあったが、安定した力を発揮した。

 今年は中日の又吉や福谷、日本ハムの上沢や浦野といった投手たちが有力候補に挙げられたが、大瀬良、石川の2人が新人王の栄冠を勝ち取った。ロッテからの新人王受賞は2012年の益田以来。この年も広島、ロッテの両チームから選ばれている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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