イチローは新たな歴史を刻めるか 米野球専門データサイトが来季の打者成績を予想
ナ・リーグの打撃部門は史上最高額の男が席巻
また、各部門のタイトルでは、ナ・リーグの本塁打王にマーリンズのジャンカルロ・スタントン外野手が予想されている。13年総額3億2500万ドル(約385億円)という史上最高額で契約延長を果たした大砲は、41本塁打を放ち、2年連続でタイトルをつかむと算出されている。
ア・リーグは2010、2011年の本塁打王、ホセ・バティスタ外野手が36本塁打でキングに返り咲くと予想された。2位は35本塁打のエドウィン・エンカーナシオン内野手で、ブルージェイズの大砲コンビがワンツーフィニッシュすると見られている。
ア・リーグの打点王はタイガースのミゲル・カブレラ内野手。106打点と抑えめの分析だが、現役最強打者が3年ぶりの同タイトルをつかむ可能性は確かに高いだろう。ナ・リーグはスタントンの104打点がトップ。史上最高額の男が2冠に輝くとの予想だ。
首位打者は、ア・リーグはカブレラが3割1分7厘で、こちらも2冠をつかむと算出された。2011~2013年に3年連続でトップに君臨しただけに、1位の数値が算出されてもおかしくない。
ナ・リーグはロッキーズのトロイ・トゥロウィツキー内野手が3割3厘でタイトルに輝くとの予想。実際の争いはよりハイレベルになるはずだが、今季は負傷離脱するまで好調だっただけに、1年を通してプレーすれば、自身初の打撃タイトルを手にすることも十分に可能なはずだ。
今季、ア・リーグのMVPに輝いたエンゼルスのマイク・トラウト外野手は、3部門でトップに輝くことはないと予想されている。ただ、現在のメジャーで最も重視されている評価指数のWAR(※)では、全体2位でナ・リーグ1位のアンドリュー・マカッチェン外野手を2.5も上回り、8.7という断トツトップの数字を残すと算出されている。
予想を見ると、ア・リーグのMVPはカブレラ、トラウト、ナ・リーグはスタントン、トゥロウィツキー、マカッチェンが有力候補と考えられているようだ。
イチローが金字塔を打ち立てる瞬間は来るのか。そして、青木が来年も所属チームをワールドシリーズに導く活躍を見せられるのだろうか。いずれにしても、この予想数値以上の数字を残してくれることに期待したい。
※セイバーメトリクスによる指標。打撃、守備、走塁、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標で、そのポジションの代替可能選手と比較し、どれだけ勝利数を上積みしたかを表す。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count