五輪競技復帰の可能性が浮上する野球 日本球界が五輪に向けてクリアすべき課題

東京五輪で野球が実施の場合、日程調整も重要

 ライバルになる韓国や台湾はプロ重視でメンバーを組んでくると予想される。アマ選手だけではなかなか太刀打ちできる相手ではない。金メダルを本気で狙いにいくならば、オールプロが望ましいかもしれない。

 しかし、WBCとの区分けがつかないという声も挙がるため、サッカーのように年齢制限を設定するという考えもある。アマチュア球界の声も吸い上げつつ、どのようなチーム構成を選ぶのか。

 日程の調整も重要だ。選手の間でも「もし東京五輪で野球が復活した場合、シーズンはどうするんですかね」と疑問の声が上がっている。

 日本で開催する以上、球界全体が一丸となって戦っていかなくてはいけない。野球が公開競技として実施された1964年の東京オリンピックではプロ選手は参加していないが、シーズンが五輪期間と重ならないように、開幕を3月20日に設定。五輪開幕日の10月10日に日本シリーズが終了した。一方で2020年のオリンピックは7月24日に開幕する(8月9日に閉幕)。シーズンを中断するのか、五輪と平行して行っていくのか、ここも議論の焦点となってくる。

 その他にも球場や監督の問題、チーム強化など課題は出てくる。だが、これらはすべて野球ファンにとっては楽しみな話題だろう。まずは、野球の五輪復帰が動き出すか。来週のIOC臨時総会は、五輪ファン、野球ファンにとっても重要なイベントとなるに違いない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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