五輪競技復帰の可能性が浮上する野球 日本球界が五輪に向けてクリアすべき課題

注目される週明けのIOC臨時総会の決定

 もしかしたら、2020年の東京開催のオリンピックで野球が実施競技に復活するかもしれない。

 国際オリンピック委員会(IOC)が先月中旬に発表した五輪改革案「アジェンダ2020」の40項目では夏季五輪の実施競技枠「28」の撤廃や開催都市の希望種目の提案権などが盛り込まれており、週明けのIOC臨時総会(モナコ)で同案が承認されれば、野球・ソフトボールなどの競技が追加される可能性が出てくる。

 野球は日本の人気スポーツ。メダル獲得の可能性も高いため、週明けの動向次第では国内でも一気に機運は高まるだろう。そしてもし正式に野球が実施競技として復活となれば、自国開催であることを踏まえても金メダルを狙っていかなければならない。2020年は6年後。まだ6年と捉えるか、6年しかないと考えるか。本気で五輪を取り行くならば、早めに様々な課題をクリアしていく必要がある。

 まずはチーム編成をどうするのかという課題がある。野球の世界大会にはWBCがある。こちらはオールプロで臨む大会だ。五輪は歴史的に見て、アマチュア野球の希望の星として存在していた。プロでいくのか、プロ・アマ混成チームか、はたまたアマのみでいくのか。2000年のシドニー五輪から日本はプロ選手が出場している。

 アメリカやカナダ、キューバ、南米諸国はメジャーリーグの選手派遣の問題で、国内リーグ(アメリカはマイナー)内の選手構成になると見られる。ただ、国際野球連盟はメジャーでプレーする選手を、準決勝以降、期間限定で参加できるようにする案を示しており、勝ち進み具合や日程次第ではメダル獲得へトップクラスの選手を送り込んでくる可能性もある。

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