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改めて注目されるイチロー移籍の衝撃 ヤンキースへのトレードは「彼はいかに無私無欲であるかを示した」

衝撃のトレードが成立した背景は?

 トレードはイチロー自身が望んだものだとされている。記事の中では、当時のマリナーズのハワード・リンカーンCEOのコメントを紹介。「CEOの表現そのままであると思いたい」としている。当時のコメントは以下の通りだったという。

「何週間か前にイチロー・スズキは、彼の長年にわたる代理人であるトニー・アタナシオを通じて、マリナーズが彼をトレードするように提案してきた。イチローは球団が将来に向けて強化の最中であることを理解しており、チームにとって最善の選択は自分が別の球団にトレードされ、若い選手に機会が与えられることだと感じたようだ」

 イチロー自身が「環境を変えて刺激を求めたい」と記者会見で話したように、個人のプレーヤーとしての思いが強かったことも事実だろう。ただ、イチローはチームの再建を考え、自らのトレードを打診した。それを「(マリナーズとイチローにとって)互いに有益な機会」とした上で、記事の筆者はこう触れている。

「確かに、イチローにとって優勝候補(ヤンキース)に移籍して、残りのシーズンがプレーオフへの野望とともに展開するのは素晴らしいことだ。それが彼の選択の大部分を占めたことは間違いない。ただ私は少なくとも、ささやかながら、彼は本質的にチームの最善の利益となることを実際に行ったと信じている。

 彼がマリナーズに借りがあるからではない(正反対だ)。彼がいかに無私無欲であるかを示したからだ。プロのアスリートは本人の最善の利益のために動くわけではないと信じるのは、ばかげているかもしれないが、この通りだ」

 イチローがマリナーズの再建を真剣に考えていたからこそ、成立したトレードだとも言える。筆者が指摘するように、その意識はメジャーの世界では極めて異例と呼べるものだったのかもしれない。

 イチローの項目は、こんな文章で締められている。

「私は常にイチローをシアトル・マリナーズの一員だと考える。マリナーズが彼をニューヨークにトレードした時、私は心からショックだった。それがありえない移籍だったからだとか、グラウンド上における理由で、というわけではない。ただ、彼ら(マリナーズ)はスペースニードルそのものをも、ニューヨークとトレードしかねないと感じたからだ」

 スペースニードルとは、シアトルの中心部にあり、街の象徴とも言えるタワー。マリナーズにとってイチローの存在はそれほど大きかったからこそ、ヤンキース移籍の衝撃は凄まじかった。

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