横浜DeNA、悲願のCS出場へ最大の難関 グリエルは残留できるのか

グリエル残留を逃した場合のシナリオは?

 中畑監督は「うちのチーム編成は、グリエルがいるといないとではチームはガラリと変わってくる。あれだけの打撃は脅威だ。(いれば)打のチームになる」と話しており、攻撃面で大きな期待をかけている。今年はスタートダッシュに失敗したが、交渉がうまくいけば来季はシーズンの頭から3番・グリエル、4番・筒香で打順が組める。強力打線で来季、悲願のCS出場を目指していくことが可能だ。

 しかし、一方でベイスターズが選手の獲得競争になかなか勝てないこともあり、中畑監督が最悪のシナリオも準備していることは確か。グリエルを呼び戻せなかった場合は、次のターゲットとして、巨人でプレーしていたクリーンアップ候補のロペス獲りへ全力を注ぐことになりそうだ。その場合、守れる三塁手の育成が急務となり、守り勝つ野球へとチーム方針をシフトしていくことになる。

 グリエル争奪戦が複数年契約での争いとなれば、DeNAがマネーゲームで勝てる要素は少ない。キューバの若手選手とのセット契約が条件となった場合も、巨人にはメンドーサという20歳の投手を育成した経緯があり、支障はない。巨人にとって唯一、マイナスに働くことがあるとすれば、その若手選手の1軍出場の可能性がきわめて低いことくらいだろう。

 シーズンが終わっても、横浜DeNAのストーブリーグの炎は燃えたぎったまま。安堵の日々が訪れるのは、しばらく先となりそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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