イチローの素顔を語る川崎宗則 まだまだ夢はあきらめない

再びイチローと同じチームになる可能性も

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イチロー【写真:田口有史】

 子供からの質問にも丁寧に答えているように見えて、人とは少し違う。守備のコツを問われると「取って、投げる。それだけでいい」と、とにかくどんな形でもいいから捕球をする、捕ったら次は投げることだけを考える、とこの2つしか教えない。それをひたすら伝えた。何も考えずに物事はシンプルに――。

 イチローのことも聞かれた。素顔をよく知る川崎はアイスクリームが好きなこと。朝カレーでもおなじみのカレーライスが好きなこと、それからおにぎり、と、普通の人と同じ感覚であることを明かした。イチローとシーズン中もよく食事に出かける川崎は、週4日、同じ焼肉店に行くことや、イチローがきれいに肉を焼いてくれるエピソードも披露。子供たちも笑みをこぼしながら話に聞き入った。

 今年、アメリカでプレーしていた日本人選手は続々と来年の去就が決まっているが、イチローや川崎はまだはっきりとは見えてこない。川崎に関しては、日本球界復帰も噂されているが、本人は態度を示していない。川崎にはまだまだメジャーの舞台でやれる力はある。それに答えはおのずと決まっている。

 川崎にとってイチローはいい意味での「ライバル」。その根底には、イチローが頑張っているのだから、自分も頑張らないわけにはいかないという強い思いがある。夢を追い求めなければ、子供たちに挑戦や夢を追うことの大切さを説いていることも何の意味も持たなくなる。

 尊敬するイチローと同じチームでやれる可能性もゼロではない。少なくとも同じ舞台で戦えるチャンスは残されている。だから、来年もメジャーでのプレーを視野に入れながらトレーニングを積んでいるに違いない。

 夢はまだまだ諦めない。自分らしく生きるため、川崎は“シンプル”に考え、挑戦をし続けていくことだろう。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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