2014年を振り返る メジャーリーグ10大ニュース

ダルビッシュの発言がメジャーを揺るがした?

7位 “史上最高”の大型契約が続々と誕生

 メジャーリーグでは、球団と地元テレビ局の莫大な放映権契約の影響により、選手の年俸が上がり続けている。今年も大型契約が続々と誕生。まずは、1月にドジャースのメジャー最強左腕カーショーが契約を延長し、7年総額2億1500万ドル(約257億円)で合意した。年平均が3000万ドル(約35億8000万円)を超えたのは史上初だった。

 すると、3月には2015年まで契約を結んでいたタイガースの現役最強打者カブレラが、2016年以降も8年契約を延長することで合意した。総額2億4800万ドル(約296億円)で、年平均は3100万ドル(約37億円)となり、カーショーの3070万ドル(約36億6000万円)を更新して史上最高に。2015年までの残り2年を足すと10年2億9200万ドル(約348億円)で、契約総額でも史上最高となった。

 ただ、オフにはさらに大きな契約が誕生。マーリンズが若き大砲のスタントン外と13年3億2500万ドル(約388億円)で契約を延長した。25歳の契約は年平均ではカブレラやカーショーには及ばないものの、総額はプロスポーツ史上最高額となり、米国内で大きな話題となった。

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レンジャーズ・ダルビッシュ有【写真:田口有史】

6位 ダルビッシュの先発6人制提言が米国で波紋呼ぶ

 レンジャーズのダルビッシュが、オールスター前日会見で衝撃的な提言を行った。ヤンキースの田中らメジャーで肘の故障者が続出している現状を危惧し、先発投手の登板間隔が中4日では炎症などを取るためには短すぎると発言。その後、先発ローテーションを1人増やし、6人制にするべきとの論調が米メディアでも出るようになった。

 肝心の投球では、5月9日のレッドソックス戦で快投を披露。9回2死まで無安打投球を続けたが、主砲オルティスに初ヒットを許して降板した。最後の1人で快挙を逃した“ノーヒットノーラン未遂”は、完全試合目前で初ヒットを浴びた13年4月2日のアストロズ戦以来、自身2度目。その後、失策の記録が訂正され、この試合の被安打は2となった。3年連続2桁勝利を挙げたものの、8月上旬からは右肘の炎症で離脱した。

5位 岩隈が自身最高の15勝 日本人投手で計66勝

 負傷で開幕から約1か月離脱したマリナーズの岩隈だったが、復帰後は安定感抜群の投球を披露。プレーオフ進出争いを繰り広げるチームの原動力となり、自身最多の15勝(9敗)を挙げた。

 岩隈が勝ち頭となり、日本人投手全員の勝ち星を足すと、合計で66勝に到達。1シーズンでの合計勝利数では、2002年の62勝を超えて史上最多となった。日本人投手がメジャーを席巻する時代は、これからも続いていきそうだ。

4位 イチローが2000年以降のMLB最高プレーヤーに

 1980年創刊のアメリカの野球専門誌「ベースボール・アメリカ」が、2000年以降のメジャー最高選手を選出し、イチローが文句なしの1位に輝いた。毎年、メジャー各球団の監督による投票で「ベストヒッター部門」「外野守備部門」などのランキングを決めており、イチローがこれまでに集めた各部門のナンバー1の数は実に41にも上った。

 今季はヤンキースで5番手外野手として開幕を迎えたが、限られた出場機会で健在ぶりを見せつけたイチロー。王貞治氏に並び、日本記録となる21年連続100安打を達成した。

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