イチローが初めて所属なしで越年 去就問題の決着はいつに?

キャンプイン直前やキャンプ中に去就が決まることは決して珍しくない

 今オフ、すでにレギュラークラスの力を持つ外野手で市場に残っているのは、ラスマス、青木、そしてイチローらごく少数に限られてきている。この3人を最優先に各球団は補強を進めていくことになるが、トレードでの補強や若手選手の抜擢などを選択するチームも出てくるだろう。

 代理人のボッグス氏は出場機会の確保を優先的に考えているとされているが、レギュラー外野手の補強に動いているチームは限られてきた。

 実績のあるベテラン選手が2月中旬のキャンプイン直前まで契約を結べないというケースは、メジャーでは珍しくない。さらには、キャンプ中にけが人が出たチームが急遽、補強に動くことで、「無所属」だった選手の所属先が開幕直前に決まる例も多い。オリオールズとの交渉がまとまらなかった場合、イチローの去就問題がさらに1、2か月、長引く可能性も十分にあるだろう。

 所属先が早く決まるに越したことはない。だが、早期決着を目指した結果、今季のヤンキースのようにレギュラー奪取の可能性が極めて低いチームに加入すれば、またも苦しいシーズンを過ごすことになるかもしれない。

「今年は最後まできっちりと自信を持ってグラウンドに立てる自分がずっといた。プラスに考えられることなんかいっぱいありますよ。マイナスが思い浮かばないくらいですねぇ」

 昨季最終戦の後、イチローはこう話し、新シーズンへの自信を漂わせた。果たして、どんな形でシーズン開幕を迎えるのだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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