レギュラーでなくても不可欠な存在 DeNAを支える地元高校出身の2人のベテラン

「僕は勝ちたい」と強い“地元愛”を見せる長田

 先発ローテの駒がそろい、クリーンアップも脅威となった。今年の開幕が楽しみな横浜DeNA。しかし、戦力がそろってもチームがひとつの方向を向いて進まなければ、優勝どころか上位進出も難しい。こういう時に頼りになるのはベテランの存在。昨年も、そして今年もチームを支えることになる2人のキーマンを紹介したい。

 若手が台頭してきている中、30代半ばの選手の経験は重要だ。2013年のシーズン途中に渡辺直人との交換トレードで西武から移籍してきた長田秀一郎投手(34)。今年は三上、林に次ぐ、3番目に多い登板数である52試合に投げ、5勝5敗1セーブ、16ホールドとリリーフ陣を支えた。「僕以上に投げている人は多くいますから、まだまだです」と謙虚な姿勢を崩さない右腕。もの静かな印象さえも受けるが、内面は熱いものを持っている。

 特別な感情を持っていた。

「僕は勝ちたいんです。自分が今年(2014年)以上の成績を収めるということよりも。チームの優勝です。よく野球少年に夢を与える、など言いますが、僕は横浜のおっさんたちに夢を与えることができたらいいなと思っています。ファンがいないと野球はできない。お客さんを喜ばす。勝ちたいということをみんなで自覚してやっていきたい」

 長田は神奈川県横浜市出身。鎌倉学園高校で活躍した。同県の同級生には松坂大輔がいた。当時からプロ注目の投手だったが、プロからの指名はなく、慶応大学に進学。2002年に西武への入団が決まった。

 移籍2シーズン目となった昨年は地元の知人が横浜スタジアムに駆けつけ、たくさんの応援をもらい、原動力となった。自身も今年5月で35歳。「おっさん」と表現したのも、自分も、周りの年齢も上がってきたからだろう。試合に勝って、帰りにうまい酒を飲んでもらいたいという思いだ。今年は勝利の方程式の一角を担い、勝利に多く貢献してくれることだろう。

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