過去の偉人と徹底比較! イチローは1年目で殿堂入りなるか

数々の記録で”資格”は十分 残すは安打記録か

 イチローは日本で9年のプロ生活を過ごしてから海を渡ったため、デビューからMLBでキャリアを積み重ねた選手に比べると通算成績では分が悪い。打点は全選手を下回っており、ホームラン数では下位に3人しかない。もっとも、積み重ねではない打率は、この偉人たちの中では「11位タイ」となっている。

 ただ、一覧を見てもらっても分かる通り、殿堂入りには獲得タイトルもポイントになる。ほとんどの選手が獲っているMVPにルーキーイヤーで輝いており、首位打者2度は「11位タイ」、最多安打7度はグウィンに並ぶ「1位タイ」、ゴールドグラブ10回は5位タイとなっている。オールスター選出10度もプラス材料と言える。

 また、資格取得1年目の人物の中には「史上最多」を記録している選手も多くいる。イチローが2004年にマークしたシーズン262安打は、今後も破られることはないと言われている偉大な記録。さらに、10年連続200安打、史上2人目のMVP&新人王などもインパクトとしては十分だ。

 イチローとしては、1年目での選出へ条件の1つとされる通算3000本安打をまずは達成しておきたいところ。あと156本まで迫っている。また、日米通算とはいえ、ピート・ローズ氏が持つ最多安打記録(4256本)までも134本まで迫っており、これも1つのポイントになりそうだ。

 禁止薬物が蔓延していた時代からクリーンな印象のままで活躍し続けていること、パワー全盛だったMLBにスピードという武器で新たな風を吹き込ませたことなども、記者の投票でプラスに働く可能性はある。

 ほかにも様々な要素があり、イチローが1年目で殿堂入りするには大きな壁が存在するとの声もある。投票に記者の心情が作用することもポイントの1つになるだろう。いずれにせよ、その”資格”は十分にあると言えそうだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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