未来のクリーンアップ候補 巨人からヤクルトへ移籍する奥村展征の可能性
新天地で羽ばたけるか
息子も2013年の夏の甲子園で4番打者としてベスト4入り。2回戦では優勝候補といわれた西東京代表の日大三を撃破。1回表に、タイミングを外されながらもうまく体を残し、センターバックスクリーン右へ先制の2ランを放つなど、打線を牽引した。巨人入りする際には、父の社会人野球時代の同僚でもある元ヤクルトの宮本慎也氏を目標の選手に挙げている。
巨人での1年目となった昨年は、1軍出場機会はなかったが、イースタンで86試合に出場。打率2割1分2厘、2本塁打、20打点。飛躍への登竜門とされるフレッシュオールスターゲームにも出場し、ヒットを放った。高卒新人だったが、巨人は将来、坂本に次ぐショートとして期待。二塁、遊撃と守らせ、出場機会を増やしてきたところだった。
奥村自身、「自分の売りは打撃のミート力です。走攻守で総合力で勝負していきたい」と話しており、広角に打てる打撃や素早い捕球、スローイングなどセンスの良さが感じられる選手。ヤクルトには川端、雄平という左の好打者が所属。昨年、最多安打の山田哲人を育てた杉村打撃コーチの手腕にも期待がかかる。
巨人からは昨オフ、一岡が大竹の人的補償で広島に移籍し、活躍。大きな戦力となった。一岡は3年目を迎える前に移籍したが、奥村はそれよりも1年早い、2年目を迎えるタイミングでの移籍となる。一岡のように新天地で羽ばたけるか。若くて力のある選手がどのようにその才能を開花させていくか、注目だ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count