定位置奪取は可能? イチロー移籍浮上のマーリンズ外野陣はメジャー最強

米メディアが若き外野陣を高評価、イチローの移籍実現なら“鬼に金棒”?

 ヤンキースからフリーエージェント(FA)となっているイチロー外野手の移籍の可能性が報じられているマーリンズの外野陣が、現在メジャー最強と評価されている。ESPNが「若きマーリンズトリオが外野ランキングで首位に立つ」と特集している。

 名物コラムニスト、バスター・オル二ー氏によるメジャー外野手部門トップ10の格付け企画で1位に選出されたマーリンズの若きトリオは、最強布陣だという。

 イチローがこれまでのキャリアで定位置としてきたライトは、13年総額3億2500万ドル(約384億円)というスポーツ史上最高額の大型契約を結んだ25歳のスラッガー、ジャンカルロ・スタントン。センターのマーセル・オズナは打率2割6分9厘ながら、23本塁打、85打点という長打力と堅守を兼ね備える24歳だ。レフトのクリスチャン・イェリッチは23歳。昨年は144試合に出場し、打率2割8分4厘、9本塁打、54打点と活躍した。

 特集では「マーリンズの3人は信じられないほど若さだ」と言及。この3人は、伝統的に外野の強烈なタレントを揃えてきたナショナルズの前身エクスポズが、80年代に誇ったティム・レインズら伝説の外野陣(元巨人軍のウォーレン・クロマティ選手を含める)、さらにモイゼス・アルーら90年代の外野トリオにも最終的に比肩する可能性を持っているという。

「スタントンはメジャーリーグの偉大な強打者として記憶されており、イェリッチのキャリアは素晴らしい滑り出しを見せ、オズナはブレークしようとしている」

 このように3選手とも高く評価されている。スタントンはすでに打席で元ジャイアンツの強打者バリー・ボンズのような扱いを受けており、昨年は94四球を記録。左腕相手にはOPS(出塁率+長打率)が1.000を超えるという際立った数値を叩き出している。チームと長期契約を結んだばかりで、イェリッチもオズナも契約を残しているために「彼らはともに偉業を成し遂げるかもしれない」と指摘している。

 イチローの移籍が決まった場合、この若く才能豊かなトリオにどう絡んでいくのか。加入が実現すれば、まさに“鬼に金棒”となり、30球団で断トツの陣容が完成すると言えそうだ。現時点でのメジャー最強トリオからイチローがいかにして出場機会を手にするのかも、実に興味深い。

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