黒田博樹は再び日本で輝けるか “再適応”を可能にする39歳の向上心

環境の異なるメジャーで投げ続けた7年間、ブランクを埋めるためのポジティブな要素とは

 ヤンキースからフリーエージェント(FA)となり、古巣の広島復帰という衝撃的な決断を下した黒田博樹投手にかかる期待は大きい。豊富な経験を誇り、人格者でもある右腕は、チームにいるだけでもポジティブな要素をもたらすことができる存在だが、前田健太とともに広島に勝利をもたらすエースとしての役割も求められる。

 もっとも、日本でも確かな実績を誇る右腕とはいえ、7年間のブランクは大きい。メジャーではボールを動かすシンカー主体のスタイルへとピッチングを変え、日本に比べて滑りやすくて一回り大きいボール、そして硬いマウンドに対応して投げ続けてきた。

 日本に戻れば、また一からやり直さなければいけない。40歳で迎えるシーズンで環境が変わることについては、本人も不安があることを明かしている。

 黒田は再び日本で輝けるのか?

 多くのファンが、こんな疑問を抱いているだろう。ただ、これに「イエス」という答えを導きだせるポジティブな要素がある。それは、他でもない黒田自身の飽くなき向上心だ。

 米国での7年間で、右腕は進化を続けてきた。メジャーに適応するために、チームに勝利をもたらすために、自分には何が必要なのか。どうすれば打者を抑えられるのか、コンディションを維持できるのか。現状に満足せず、試行錯誤を繰り返した。そして、その姿勢はメジャー最終年となった2014年も変わらなかった。

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY