マーリンズが本気で検討 強化責任者が認めたイチローの一塁挑戦プラン

イチローの一塁挑戦を可能にする、ヒル内野守備コーチの存在

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マーリンズ イチロー【写真:編集部】

 MLB公式サイトは、この外野最強トリオの代わりに出場した選手の昨年の総打席数「340」は、すべてイチローが手にできる可能性があると分析している。ただ、メジャー通算3000本安打の金字塔まで156本と迫っているイチローが外野のバックアップのみならず、一塁も兼務できるとなれば、打席数を更に増やすことが可能となる。

 驚愕のプランだが、その実現を検討するに至る背景にはイチローの尋常ではないアスリート能力に加え、ヒル氏がメジャー最高と語る指導者の存在がある。

 内野守備コーチのペリー・ヒル氏は、メジャーでの指導者人生を1992年にレンジャーズでスタートさせた。タイガース、エクスポズ、マーリンズ、パイレーツと内野守備コーチを歴任し、11年からマーリンズに一塁コーチとして復帰している。

 グル(達人)の異名を持ち、テキサス州ランタナの自宅の棚には教え子が勝ち取ったゴールドグラブ賞が数多く鎮座しているという。日本で活躍したレオン・リーを父に持ち、2013年に現役引退を発表したデレク・リー(マーリンズなどで活躍)が一塁手としてゴールドグラブ賞を獲得したのは、ヒル氏の指導の賜物だったとも地元メディアに評価されている。

 二塁手としてゴールドグラブ賞に3度選出された元マーリンズのルイス・カスティーヨ氏も、かつて米紙「ピッツバーグ・ポスト・ガゼッタ」に「彼はすごく重要な存在だった。彼と出会う前にはゴールドグラブを獲得することができていなかった。だがら、最初のゴールドグラブ賞は彼にプレゼントした。彼と働き始めてから3年連続で受賞できた。すごくポジティブな人間で、一緒に仕事した内野守備コーチで最高の存在。誰かを落胆させたことなどない」と証言している。

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