NY記者がイチローに感謝 「間近で見ていてすごく魅力的な選手だった」

「正直、彼のような選手を取材したことはなかった」

「私は正直、彼のような選手を取材したことはなかった。私よりも彼をよく知る複数の日本人記者も、彼らが今まで会った中でもっとも興味深い人間だと話していた。彼は27歳にメジャーにやってきて、通算3000本安打を達成する本当のチャンスが存在する。まったくもって信じられないことだ。そこにたどり着くことを祈っている。イチローはマーリンズと契約した。彼は4番目の外野手と予定されているけれど、昨年、彼はヤンキースのライトで多くの出場機会を手にするまでは、5番手の外野手となると思われていた」

 クラブハウスで垣間見せるイチローの謎めいた表情、独特な哲学などに心酔していた様子のジェニングス記者はイチローの金字塔達成に心からエールを送っている。

 新天地マーリンズはマルセル・オズナ、クリスチャン・イエリッチ、そして、若きスラッガー、ジャンカルロ・スタントンという平均年齢24歳にしてメジャー最強と呼び声高い外野のレギュラー陣を擁している。マーリンズも4番手の外野手としてイチローを獲得し、本人もその位置づけを認めていたが、ジェニングス氏は昨年ヤンキースでの開幕前の状況を思い出している。

 大型契約で加入したジャコビー・エルズベリー、同じくFAで加入したカルロス・ベルトラン、生え抜きで契約延長したばかりのブレット・ガードナー、そして、指名打者のレギュラーで4番手の外野手とされていたアルフォンソ・ソリアーノに続く5番手という低い評価でイチローはシーズンイン。だが代走、守備固め、代打などの限定的な起用法ながらクオリティの高いプレーを披露し、評価を覆した。385打席に立ち、オリックス時代から21年連続となるシーズン100安打を達成している。

 イチローは現在最強マーリンズ外野陣にあっても4番手の枠にとどまらない活躍を見せてくれるかもしれない。ニューヨークの記者も期待を込めて今季の41歳の活躍を見守ることだろう。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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