田中将大の現状は「ギャンブル」か スプリットの名手は早期手術のススメ?

田中のスプリットの割合は25%でMLB3位、負傷との因果関係はあるのか

 ハワイ出身のダーリング元投手は、メッツなどでメジャー13年間にわたって活躍した。通算136勝116敗、防御率3.87で、オールスター出場1度。1984~89年に6年連続2桁勝利を挙げ、86年にはメッツでワールドシリーズ制覇に貢献している。

 現役時代にはスプリットのスペシャリストとしても知られ、4度も肘にメスを入れた経験があるという。投手によって握り方や肘への影響には差はあるはずだが、一般的にスプリットが腕や肘にもたらす負担について、その経験から証言している。

 米野球専門データサイト「ファングラフス」によると、昨年の田中の全投球中、スプリットの占める割合はちょうど25%。先発投手ではマリナーズの岩隈久志投手の28.4%がMLBトップとなっており、広島に復帰した元ヤンキースの黒田博樹投手が27.3%でそれに続く。田中は規定投球回数に達しなかったが、先発全体では3位の割合だった。

 レッドソックスの上原浩治投手は、実に46.7%。同じくレッドソックスのエドワード・ムヒカ投手も32.7%と、救援投手の場合はスプリットの割合が一気に高まる。だが、田中はイニング数、球数数で上回る先発投手であり、ここぞの場面で鋭い切れ味を見せるスプリットはトレードマークと化しているだけに、靭帯損傷の因果関係を決め球に求める声は少なくない。ただ、負傷していない岩隈や黒田が割合で上回っているという事実もあるだけに実際のところははっきりとしていない。

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