新人全員2軍スタートの西武、13年前の“成功例”に続けるか

02年ルーキーは2軍スタートから主力へと成長、栗山「必要な時期だった」

 ルーキー4人全員が2軍スタートだった02年。今、ほとんどの選手がチームの中枢を担っている。ドラフト自由獲得枠の細川亨(現ソフトバンク)、同2位の中村剛也、同4位の栗山巧は、2軍で将来への土台作りを指令された。高卒ルーキーだった栗山は当時を振り返る。

「1年目は本当にきつかった。僕は最初の数年間は土台づくりでしたけどね。じっくりできたし、必要な時期だったと思う」

 一方で一般論も加えた。「1軍で騒がれながらやるのも宿命なんですよ。力のある選手は乗り越えられる」と球界の道理を説く。

 伝統的に育成の定評のある球団だ。昨年も高卒ルーキーの森友哉捕手を夏場まで2軍で熟成させ、3戦連続本塁打と鮮烈なデビューを飾らせた。渡辺久信SDは同郷の高橋光に対し「手先が器用で感覚がいい。オリックスの金子千尋タイプ。モノが違うよ。ナベQ2世じゃダメよ」と才能を高く評価している。

 金の卵は、いつ世に出てくるのか。西武の将来を見据えた春の決断の答えが注目される。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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