「謝罪」のA・ロッド、更正への一歩となるか 新たな火種生む可能性も
米記者「今後の行動次第で正しい道を歩む可能性も残している」
ニューヨーク・ポスト紙のシャーマン記者は自身のコラムで、「誰だって悪党のレッテルを貼られたまま過ごすのは嫌なものだ」と更正を願う気持ちが残っていると分析。それと同時に「今後の行動次第で正しい道を歩む可能性も残している」とみている。
事実、近年には過去にドーピング違反に名前が上がった選手が指導者として評価を得ている例も増えてきた。現役時代のステロイド使用を認めたマーク・マグワイアはカージナルスで打撃コーチを務めた後、現在もドジャースの打撃コーチとして指導者のキャリアを積んでいる。
同様に禁止薬物使用を認めたマット・ウィリアムズも優勝候補のナショナルズの監督として今季2年目を迎える。そして先日、現役引退を表明したジェーソン・ジアンビも過去に米紙に禁止薬物使用を認めた後、ロッキーズとインディアンスでプレー。若い選手の良い兄貴分として周囲から尊敬を集め、近い将来、大リーグの監督を務めることが有力視されている。さらに、元ヤンキースの左腕アンディ・ペティットもその一人。ワールドシリーズ5度制覇に貢献した功績が称えられ、背番号46は永久欠番となった。今夏にヤンキースタジアムでセレモニーが行われる予定だ。
いずれの選手も過去の過ちを公表し、悔い改め(表向きであったとしても)、いいチームメート、首脳陣として更正の道を歩んでいる。彼らと比較しても今回のA・ロッドの手紙の内容は正直さにかけ、一方通行で説明不足の感は否めない。何より、ヤンキースからもちかけられた本拠地での謝罪会見を断る理由があったのだろうか。そこに本心が見え隠れする。