NYメディアが開幕投手は田中将大と予想 「先発1番手として際立ってる」
「サイ・ヤング賞獲得ですらも、最高のシナリオとしては当てはまらない」
「6か月間の活躍で、バーは信じられないほど高まっている。サイ・ヤング賞獲得ですらも、最高のシナリオとしては当てはまらないかもしれない。もしも、タナカが昨年の数字を30試合以上のフルシーズンでキープすることができるのなら、球界屈指のエリートピッチャーの1人となりうる。キャリア終盤のサバシアの登板数をコントロールすることもできる。健康と圧倒的なピッチングを両立させることは求め過ぎだろうか」
サイ・ヤング賞をはじめ、各賞を総ナメするほどの成績を残しても、おかしくないと見られているようだ。
一方で、右肘の状態を不安視する声も消えていない。特集でも、その役目を果たす条件として「健康でいること」を挙げており、右肘靭帯の部分断裂を「時限爆弾」と表現。ヤンキースが取った手術回避の選択に不安があることを指摘した上で「最悪のシナリオ」も挙げている。
「スプリングトレーニングの最後に右肘が弾けてしまうこと。これは悪夢のシナリオだ。タナカは開幕投手に限りなく近い状態にいるが、肘が爆発してしまえば、2015年は全て欠場を余儀なくされる上に、2016年の序盤も欠場するかもしれない。そして、去年我々が目撃したよりも少し劣化して戻ってくるというおぼろげなリスクも存在する。常に問題になるのは靭帯で、どんな時でも断裂するかもしれない危険が常に存在する」
田中は19日にキャンプ地で初となる本格的な投球練習を行ったが、MLB公式サイトによると、ブルペンの周りにはコーチ陣やチーム関係者が12人も集結し、チェックしたという。この光景は、21球を投じた田中に対して、大きな期待とともに不安が存在することも表していると言える。
ただ、昨季終盤に復帰してから今オフの調整までは順調そのもの。ヤンキースの首脳陣が実績十分のサバシアに配慮する可能性もあるが、このままならば田中が初の開幕投手にふさわしいことは間違いない。21日のキャンプインから、期待はさらに高まっていくことになりそうだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count