中日戦力外から巨人支配下登録 “練習の虫”堂上は熾烈競争に打ち勝てるか
再起図る29歳、「開幕1軍」目標に巨人の熾烈な競争に挑む
巨人の堂上剛裕外野手が23日、支配下選手登録された。昨オフに中日を戦力外となり、入団テストを経て育成選手として契約。実績を評価されて異例の1軍スタートとなった春季キャンプで猛アピール。入団会見で「一番の目標にしていたので、うれしいのとびっくりしました。開幕1軍を目指して頑張ります」と決意を新たにした。
実力は誰もが認めるところだ。中日では通算305試合に出場し、132安打、10本塁打、67打点、打率2割6分4厘。守備の不安や好不調の波があったため、定位置をつかむことはできなかったが、記憶に新しいのは2012年、巨人とのCSファイナルステージ第3戦。代打で決勝適時打を放つなど、随所で勝負強い打撃は光った。
昨季は巨人からFA移籍した小笠原に左の代打の役割を明け渡し、1軍でわずか5打席に立ったのみだったが、まだ29歳。18日の韓国・サムスンとの練習試合の本塁打をはじめ、実戦7試合で24打数10安打9打点、打率4割1分7厘。力が衰えていないことは今キャンプで実証済みだ。
父・照さんは元中日の投手で、弟・直倫も中日の内野手という野球一家。2011年に結婚した際には、ヘリコプターをチャーター。上空から夜景を眺めながらプロポーズしたロマンチストの一面を持つが、打席では相手投手を震え上がらせるような鋭い目つきで、凄まじい集中力を見せる。