火花散らすソフトバンク投手陣 どうなる? 混沌とする先発ローテ争い
工藤監督「僕の悩みが多くなる一方」とうれしい悲鳴
先発の座を巡り、投手陣が火花を散らしている。昨季の日本一、ソフトバンクのローテ競争。実績ある選手がその座を守るのか、はたまた、若手の台頭があるのか。宮崎キャンプを通じて、その争いの現状を分析してみたい。
24日のロッテとの練習試合では、先発した武田翔太が4回を投げて2安打1失点、2番手で登板した山田大樹は3回を3安打1失点。25日には韓国・斗山との練習試合。ここでは2番手の巽が3回を3安打無失点だった。
圧巻だったのは、斗山戦で、巽の後を受けて3番手でマウンドに上がった飯田優也。4回から登板すると、打者10人を無安打無失点とほぼ完璧な内容。3イニング目となった7回は、空振り三振、空振り三振で2アウトを取ると、3人目の打者は、2ストライクから内角ぎりぎりいっぱいの真っすぐで見逃し三振。3回を投げて、6つの三振を奪った。
「僕の悩みが多くなる一方。でも、うれしい悩みは、多いほうがいいですよね」
工藤公康監督(51)もうれしい悲鳴を上げる。21日に行われたオリックスとのオープン戦で“開幕投手”に指名された東浜も、4回で5安打を浴びたが、粘って無失点。本拠地ヤフオクドームでの今季初戦となる27日の韓国・サムスン戦での先発チャンスをもらった。相次ぐ若手投手陣の奮闘に、ローテの座の行方は混沌としている。
連覇を狙う工藤ホークスの台所はいかなる陣容になるのか。キャンプで見えた、その行方を占ってみる。
開幕ローテ当確といえる「第1グループ」は5人。4年連続の開幕投手に決定したと一斉に報じられた攝津正、そして、昨季チームトップの11勝をマークした中田賢一とスタンリッジ、シーズン終盤とポストシーズンに大車輪の活躍で日本一を呼んだ大隣憲司、メッツから9年ぶりに日本球界に復帰した松坂大輔。この右腕4人、左腕1人は、順調ならば、開幕ローテに入るだろう。