WBC王座奪還への“秘密兵器” 黒田博樹が中南米撃破へのキーマン!?

「聞きたいことがあったら、すぐ連絡する」、「僕でよければいつでも協力します」

 小久保監督はブルペンでの投球練習について「テンポ、集中力が素晴らしいと絶賛。さらに「一人の戦力プラスアルファとして彼ら(広島の選手)が得るものは多い」と、その存在の大きさを強調した。代表監督として、1年間、黒田の投球を追い続けることも約束した。

 さらに、指揮官はベテラン右腕が侍ジャパンにもたらす、もう1つのメリットも明かしている。

「メジャーで一番、バリバリやっていた投手。もちろん、選手としてもそう(戦力)だが、中南米の選手とたくさんやっていた。聞きたいことがあったら、すぐ連絡すると話した」

 これに対して、黒田も「僕でよければいつでも協力します」と快諾したという。

 2013年のWBCで3連覇を狙った侍ジャパンは、準決勝でプエルトリコに敗れた。そして、優勝したのはプエルトリコを破ったドミニカ共和国。メジャーのスター選手を揃える中南米の国は、次回大会でも王座奪還への最大の壁となる。

 日本の打者は前回大会でも中南米系の投手の動くボールに手を焼いた。圧倒的なパワーを誇る打者も脅威となる。日頃からそれらの選手とともにプレーし、その中で一流メジャーリーガーとしての立場を築いてきた黒田の情報は貴重だ。1試合1試合の登板に向けて入念なデータ分析も欠かさないだけに、個人個人の選手について、データは頭に入っている。

 球史に残る出来事とも言われる、黒田の広島復帰。日本球界にもたらすものは、やはりとてつもなく大きい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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