将来的にはヤンキースで監督も? 松井秀喜氏が“入閣”した意味とは
「彼をいつの日か監督やコーチといったよりいいポジションに置くために」
さらに、6つ目は「マツイ自身はそう簡単にはいくとは思っていない」としている。松井氏は会見で「上達するのが選手にとって大きな挑戦であるように、これは僕にとっても大きな挑戦です」と話したという。指導者としてさらに大きな一歩を踏み出すことになるが、相当な覚悟を持って新たな仕事に臨むことになりそうだ。
7つ目は「マツイはキャッシュマンと育成部門担当副社長のゲイリー・デンボに報告を行う」こと。マイナーを巡回し、若手を指導しながら、報告を上層部に上げていくことになる。日本人プレーヤーの加藤豪将内野手も当然、評価対象に含まれる。
そして、最後の8つ目には、ヤンキースが松井氏に大きな期待を寄せていることが挙げられている。
「キャッシュマンは、マツイの英語が来年にかけて上達することを期待している。彼をいつの日か監督やコーチといったよりいいポジションに置くために」
記事ではこう言及。キャッシュマンGMは松井氏の英語力について「恐らく彼は常にコミュニケーション・スキルを向上させるから、ロジャー(ロへリオ・カーロン氏)は必ずしも通訳としてではなく、友人としてヤンキースと関わることになるだろう。将来(マツイは)、求める道ならどれだって選ぶことが可能になるはずだ」と話したという。
将来的にヤンキースで監督や打撃コーチを務めるとなれば、選手や報道陣と英語で直接、コミュニケーションを取ることは必要不可欠。キャッシュマンGMは、本気で松井氏を重要ポストに置くことを考えているようで、そこに向けての本格的な準備が始まる1年となりそうだ。
超異例とも言える今回の松井氏の抜擢。そこには、ヤンキースで積み上げた高い評価と、将来への大きな期待が表れている。巨人の監督としても待望論が根強い松井氏だが、現状ではヤンキースでも将来のポストは約束されていると言えそうだ。いずれにせよ、この1年で松井氏が貴重な経験を積むことは間違いない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count