日本人初の栄誉は? 岩隈久志と田中将大にサイ・ヤング賞有力候補の予想

ダルビッシュは今季絶望も、田中と岩隈がサイ・ヤング賞を争う展開は訪れるか

 田中よりも上位で、サイ・ヤング賞受賞経験がないのは、リーグ最強左腕と称されるセールのみ。アスレチックスの若きエースとなりつつあるグレイとともに、メジャー2年目右腕は高い評価を受けている。昨年は7月8日のインディアンス戦で右肘靭帯部分断裂の重傷を負うまで12勝4敗、防御率2.51と快投を続けていただけに、怪我することなく先発ローテーションを1年間守れば、間違いなく最有力候補の1人となる。

 岩隈もリーグを代表する投手の1人として認知されている。一昨年はサイ・ヤング賞投票で3位に入り、昨季も右手中指を痛めて開幕に出遅れながら15勝(9敗)を挙げた。その安定感はメジャー屈指で、「コントロール・アーティスト」と称される制球力も健在。少ない球数で長いイニングを投げられることから、ローテーションを守れば200イニング突破も確実だ。こちらも可能性は高い。

 ダルビッシュも健康ならばトップ10以内に確実に名前を連ねていただろう。だが、日本人初となるサイ・ヤング賞投手が今年誕生する可能性は十分にある。楽天でダブルエースとして活躍していた2人が、メジャーの舞台で最高の栄誉を争う――。シーズン終盤にそんな展開が見られるかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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