レ軍は「ファイヤーセール」を行うべき? ダルビッシュ長期離脱の余波とは
ボウデン氏が放出候補として名前を挙げた5人の選手とは?
チームにとって最善の再建策は、売れる価値のある選手は全て放出することだという。主力の年俸を移籍先の球団に負担する代わりに、トップクラスの有望株をトレードで獲得する。いわゆるファイヤーセールだ。
そして、ボウデン氏は特集で5つの具体的なプランを挙げている。それは中心選手の放出。候補として挙げられているのは、以下の5人だ。
1、エイドリアン・ベルトレ内野手
2、プリンス・フィルダー内野手
3、ヨバニ・ガヤード投手
4、ネフタリ・フェリス投手
5、秋信守外野手
ベルトレはチームリーダーだが、2016年シーズンの契約オプションをすでに行使したことで、昨年オールスターに選出されたベテラン三塁手のトレード価値は更に高まったとボウデン氏は指摘。候補としてナショナルズを挙げている。ナショナルズのJ・A・コール投手、レイナルド・ロペス投手など有望株を代わりに獲得することが有効策だという。
昨年、首の手術でシーズンの大半を棒に振ったフィルダーは、怪我の影響がなければ今季のカムバック賞有力候補になるとしながらも、前半戦で活躍すれば若手の有望株と引き換えに放出すべきだとしている。トレード先には、オフに大型補強を展開したパドレス、川崎宗則内野手の所属するブルージェイズを挙げている。
3番目に名前が挙がったガヤードは、オフに獲得したばかり。補強当初は、エースのダルビッシュ、デレク・ホランド投手に続くローテーション投手として適任で、ペレスの復帰を待つという戦略に有効性はあったが、残念ながら計画は失敗に終わったとされている。マイナーの人材が充実する一方、先発ローテーションに不安を抱えるレッドソックスをトレード先の候補に挙げている。
フェリスについては、序盤戦に好調なら価値の高いうちにトレードで出すべきだとボウデン氏は主張。10、11年シーズンは盤石なクローザーだったフェリスだが、12年シーズンにトミー・ジョン手術を受け、13年シーズンと昨季の大半を復調に費やした。昨季終盤はクローザーとして活躍したために、優勝候補のチームにとっても大きな価値を持つという。また、5番目の秋信守は、もしも引受先があるのなら、トレードで放出するべきだとしている。
実現すれば大きな波紋を呼ぶであろう「ファイヤーセール」。だが、苦肉の策とも呼べる抜本的な改革案が浮上するほど、レンジャーズにとってダルビッシュの長期離脱のダメージは大きいということだろう。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count