イチローにも憧れる23歳 首位打者候補の日系3世は“マーリンズ版ジーター”
「近い将来、首位打者を取る逸材」と称賛される左打者
ラテン系の選手が多く賑やかな雰囲気のマイアミ・マーリンズのロッカールームで、物静かなクリスチャン・イエリッチ外野手は目立つ存在ではないかもしれない。だが、ひとたびグラウンドに出ると、シュアな打撃で周囲の視線を引きつける。
スカウトや関係者が「選球眼とバットコントロールが素晴らしい。近い将来、首位打者を取る逸材」と称賛する左打者は、マーリンズが描く明るい未来の中心的存在だ。ESPNで解説を務め、レッドソックスなどで通算216勝を挙げたカート・シリング元投手が番組内で「リーグでベスト3の外野手」に選出するなど、潜在能力を評価する声は多い。
イエリッチ外野手は23日に、2021年までの7年契約を結んだ。公式サイトによると、契約額は総額4957万ドル(約60億円)という。昨季144試合に出場して打率2割8分4厘、9本塁打、54打点の好成績を残し、左翼の守備でゴールドグラブ賞を獲得。昨季レギュラーに定着したばかりの選手に対する大型契約に評価の高さと球団のチーム再建への本気度が伺える。
日系3世のイエリッチはカリフォルニア州ロサンゼルス近郊の出身。高校時代から選球眼の良さと、広角な打撃を高く評価され、2010年にドラフト1巡目でマーリンズに入団。マイナーで通算打率3割1分1厘をマークし、2013年にメジャーデビューを果たした。