開幕カードで「ブレーキ」と「ヒーロー」に SBの勝敗分ける新4番の出来
工藤監督が求める「芯の強さ」、チームの命運背負う4番・内川
内川の前には柳田、後ろには昨季の4番・李大浩がいる。本塁打が出なくとも、点を生む可能性は十二分にある。4番・内川でより高い確率で1点を奪い、李大浩、長谷川、松田と並ぶ後続で、より多くの点を狙う。走者を返す、後ろへつなぐ。アーチを期待するのがファン心理かもしれないが、これが、内川が果たすべき4番の役割になる。
工藤公康監督はキャンプ中から選手と練習を見守り、選手と会話する中で、内川を4番に指名した。その理由については「4番は芯が強い、スタイルを変えない人がいいと思った」と説明している。
内川には打順に左右されない確固とした打撃スタイルがある。7年連続3割を成し遂げた経験、そして、自身の理論もある。チームの命運を背負う4番。チームにも、個人にも苦しいときは必ず来る。その重圧に押しつぶされないだけの“個”を、指揮官は内川に求めているのだろう。
4番だからといって、スタイルを変えるようなことはしない。内川聖一は、内川聖一らしく。スタイルを貫き通し、残り140試合を4番として戦っていく。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count