「野球は年齢でやるスポーツではない」 黒田博樹ら40代の選手が示す可能性

「年齢を重ねれば、それだけの経験という引き出しが増える」

「来年の40歳になったときの自分の体というのは、まだ自分でも想像できないですし、契約する以上はそれなりの責任をもって契約しないといけない。そういうことで難しい部分もあります。ただね、39歳のシーズンで200イニング近く(199イニング)投げられたというのは、当然、自分の中で来年に対しての自信に多少なりともなるとは思います」

 年齢を重ねることで、自分の体が変わっていくことは避けられない。一方で、黒田はこうも言う。

「野球が年齢でやるスポーツならば、辞めている可能性だってある。ただ、年齢を重ねれば、それだけの経験という引き出しが増える。それは大きな武器になります」

 ボールのスピードなどが落ちていくことは誰よりも自分が分かっている。ただ、年齢を重ねた分、経験値は増えていく。打者の特徴を考え、球種、コースを選択する。相手の狙いを読み取り、その裏をかく。対戦データが増えていくほど、黒田の投球は生きてくる。ヤンキース時代の2013年、黒田は対戦の多い同地区の相手にこそ、自分の持ち味を発揮できることを明かしていた。

「分かっている(知っている)バッターがいるというのは、僕のピッチングスタイルからしたら攻めやすいというか、勝負しやすい。ただ、そうは言っても向こうは研究してくるわけなので、その上、上を行かなければいけない。6年もこっちでやっていればある程度のデータは出ていますし、そういうものから逃げられないので、常に自分が先に先に行かないといけないなと思っています」

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