田中将大、初の開幕投手も乱調 4回5安打5失点で初勝利ならず

ブルージェイズの「日本人キラー」エンカーナシオンに痛恨の2ラン浴びる

 ヤンキースの田中将大投手が6日(日本時間7日)、本拠地ヤンキースタジアムでのブルージェイズ戦で自身メジャー初の開幕投手を務め、4回を投げて1本塁打を含む5安打5失点(自責4)、6奪三振2四球の乱調で降板した。3回に「日本人キラー」のエンカーナシオンに2ランを浴びるなど一挙に5失点。名門での初の大役はほろ苦い結果に終わった。

 初回、ヤンキースの田中は先頭のレイエスに81マイル(約130キロ)の変化球を投じる。2015年の初球は真ん中低めに決まるスライダー。続いてスプリットで空振りを奪うと、最後は87マイル(約140キロ)のスプリットで空振り三振。すべて変化球で三球三振に仕留めた。

 続くマーティンは83マイル(約134キロ)のスライダーで三ゴロ。さらに、バティスタは追い込んでから外角低めに落ちる83マイルのスライダーを振らせて空振り三振。2三振を含む三者凡退でスタートした。

 一方、相手先発ハッチソンも初回から好投を見せ、ヤンキース打線は三者凡退に抑えられた。

 2回はエンカーナシオンをスライダーで空振り三振、ドナルドソンをスプリットで三ゴロと簡単に2アウトを奪う。ナバーロには三塁内野安打で初ヒットを許したが、続くポンペイはツーシームでライトフライに打ち取った。

 ヤンキース打線は2回も三者凡退。ハッチソンからランナーを出せない。

 3回、田中は先頭のピラーに左前打を浴びると、トラビスは初の四球で歩かせる。続くレイエスは初球で意表をつくバント。ヘドリーは際どいタイミングで一塁に送球したが、このボールが逸れてしまう。この間に二塁走者が生還し、先制点を献上した。

 無死二、三塁となり、続くマーティンには外角の直球をライト前に運ばれた。さらに2者が生還。1死後、4番のエンカーナシオンには真ん中付近に甘く入ったツーシームを左翼席に運ばれ、痛恨の2ランを被弾。日本人にめっぽう強く「日本人キラー」の異名を持つ強打者に一発を浴び、あっという間に5失点となった。

 ヤンキースタジアムは騒然とした雰囲気となり、ロスチャイルド投手コーチは早くもブルペンに電話をかける。ロジャースが準備を始めた。田中はドナルドソンを遊ゴロ、ナバーロを遊ゴロに仕留めたが、この回は甘いボールが目立ち、大量失点を喫した。

 その裏、ヤンキースは薬物規定違反による1年間の出場停止から復帰し、大歓声で迎えられた7番のアレックス・ロドリゲスが四球で出塁。しかし、後続が倒れて無得点に終わった。

 4回、田中はポンペイを空振り三振に仕留めたが、ピラーには左前に運ばれる。続くトラビスは空振り三振も、レイエスは四球。マーティンには9球を粘られた末に空振り三振に仕留めたが、球数は82球に到達。予定の90球に近づき、ここで降板となった。

 82球を投げてストライクは50球。ストライク率は61%と田中にしては低い数字に終わった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY