広島新加入のシャーホルツは活躍できる? 新外国人野手の可能性を探る
楽天に欠かせない戦力のサンチェス、グスマンの再起にも期待
○ヘスス・グスマン内野手(広島)【開幕一軍→抹消】
2012年から2シーズン続けてメジャーで120試合以上に出場。両年共に9本塁打を放ったがレギュラー獲得には至らなかった。昨年の開幕戦はヒューストン・アストロズの5番、一塁として迎えたが、シーズンを通じた活躍はできずここでもレギュラー獲得は叶わなかった。
しかし3A級では、2009、2010年と2年連続リーグ打率3位をマークした実績もある。が、メジャーでは3A級で15.2%だった三振割合が悪化し、22.3%になるなど投手のレベルに影響を受けている気配もある。オープン戦とここまでの公式戦では71打席で三振が16で22.5%。メジャーでの数字に近い割合だった。
ただし長打率から打率を引いた長打を打つ能力を直接的に計るISO(Isolated Power)は.159(昨シーズンのセ・平均は.127)と、三振の対価として、ある程度長打を打っていた。左脇腹痛で5日に登録抹消されたが、NPBへの適応は見せていたと言える。選球については打席に占める四球の割合はMLB通算で8.7%。日本では四球を71打席で8個奪い11.3%。ボールの見極めもまずまずと言える。
○ギャビー・サンチェス内野手(楽天)【開幕一軍→抹消】
初めてシーズンを通じてメジャーでプレーしたのが2010年のフロリダ・マーリンズ在籍時。その年に19本塁打を記録し新人王投票4位に入ると、翌年も19本塁打を放ちオールスターに選ばれた。
余談だが、2010年に同じくマーリンズの新人でライトのレギュラーを獲得したのが、昨年末に米国プロスポーツ選手史上最高額で契約したジャンカルロ・スタントン外野手。そのスタントン外野手にポジションを奪われたのが日本ハムでプレーするハーミッダ外野手という関係になっている。
サンチェスはメジャー通算の打席に占める割合は三振が16.2%。四球が9.9%と平均的だ。ISOも.159でメジャーでは平均的である。守備は2011、2012年には一塁守備の評価が高かったが、ここ2年は守備の評価は下降気味だった。昨年、一昨年に来日し楽天でプレーしたジョーンズ外野手、ケビン・ユーキリス内野手に比べれば知名度では劣るが一定の成績を残してきた選手ではある。
オープン戦と公式戦3試合の総打席数61のうち三振は16(26.2%)、四球は6(9.8%)。楽天は3人の外国人打者が競争する状況であったため、わずかな出場機会で二軍降格が決まった。しかし長打力不足の楽天にとって欠かせない戦力であるのは間違いなく、チームは技術、メンタル両面からのサポートを重ね何としても活躍させたいところ。