広島新加入のシャーホルツは活躍できる? 新外国人野手の可能性を探る

広島に新加入したシャーホルツはホフパワー、ラヘアとイメージが重なる

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西武 アンソニー・セラテリ内野手【写真:編集部】

○アンソニー・セラテリ内野手(西武)

 両打ちの三塁手でその他にも守れるポジションは多い。選球眼に優れており、打席に占める四球の割合は3A級通算で13.3%を記録。走塁への意識も高く2012、2013年の2シーズンで合計39盗塁を決めた。失敗はわずかに5つで成功率が88.6%と高い水準であった。

 ただし31歳となった昨年は8盗塁7盗塁刺で成功率53.3%に低下している。長打力も年々低下傾向があり、対左投手通算打率が.246 (右投手には.296)であるなどの弱点も散見される選手。オープン戦には未出場。イースタン・リーグの試合には出場を開始している。調整を進め、ケガ人や不振選手がつくった穴を埋める存在になれるか。

○ネイト・シャーホルツ外野手(広島)

 ケガが長引きそうな主砲のブラッド・エルドレッド内野手の穴を埋めたい広島が4月3日に契約を発表した。2008年の北京五輪米国代表入り、2013年にシカゴ・カブスで21本塁打を放ったことなどが特筆すべきキャリアといえる。

 来日前、同じカブスで1年限定ながら長打力の片鱗を見せた選手として、2011年から3年間日本ハムでプレーしたマイカ・ホフパワー内野手、2013年にソフトバンクでプレーしたブライアン・ラヘア内野手がいる。両選手は10本台の本塁打、7割台のOPS、.180~.190付近のISOという成績を残し、日本でもそれに近い成績を再現した。

 シャーホルツ外野手も2013年に21本塁打、OPS.770、ISO.219を記録しており両選手によく似ている。日本でもメジャー時代に近い成績を残す可能性はあるだろう。ポイントは左腕に対する成績か。なお、右翼手としての出場が多いが、守備範囲を計る指標では若手時代より安定して好値を記録している。

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【了】

DELTA・水島仁●文  text by DELTA MIZUSHIMA,J

DELTA プロフィール

DELTA http://deltagraphs.co.jp/
2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える セイバーメトリクス・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『Delta’s Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。最新刊『セイバーメトリクス・リポート4』を3月27日に発売。http://www.deltacreative.jp

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