開幕戦で乱調の田中将大にNY地元紙が提言 「今、手術を受けさせるべき」

新たなスタイルで辛辣な批判をかき消すことはできるか

 田中が開幕戦で投じた82球のうち、投じたファストボールは26球で、そのうちの大半は89~90マイル(143~145キロ)のツーシームだったと記事では指摘している。

 昨年、田中はブルージェイズ相手に3勝無敗、防御率1.96の好成績を収めていた。だが、敵将ジョン・ギボンズ監督は「我々は田中に対して修正を施した。彼の球速が下がったことは秘密ではない。球速の速い選手でなければ、急いで打つ必要はない。バッターはより余裕を手にすることができる」とコメントしている。ツーシーム主体としたことによる田中の球速低下は、ア・リーグ東地区の覇権を争うライバル球団に付け入る隙と映っているのかもしれない。

 特集は「もしも、結果がすぐに変わらないのなら、トミー・ジョン手術はより理論的な結末に見えてくる。2015年、ファストボールのない田中に投げさせるよりは、2016年シーズンのどこかで以前の田中を取り戻す方が得策である」と締めくくっている。

 球速より動くボールを優先する新たなスタイルでも相手を封じ込めることができれば、辛辣な批判や不安の声も消えるはず。いずれにしても、快刀乱麻のピッチングを見せた昨年前半戦のようなエースの勇姿を、誰もが待ち望んでいる。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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