86連敗の東大、悲願の1勝なるか 連敗ストップを目指す選手たちの横顔

MAX143キロ、「秀才の中の秀才」が連敗ストップの切り札に?

 エース候補として期待される宮台康平投手(2年)は、チーム屈指の実績と頭脳を持ち合わせている。湘南高では3年春に全国有数の激戦区・神奈川でベスト8進出した。ところが、野球部を引退して受験勉強に切り替えると、法学部志望者が集まる文科一類に現役合格。野球部でも数少ない、東大の中でも最難関を突破した秀才だ。

 昨秋にリーグ戦デビューを飾ると、サウスポーながらMAX143キロを投げ、潜在能力の高さを見せつけた。決め球のシンカーも鋭く、「秀才の中の秀才」が連敗ストップの切り札になるだろう。

 球速なら、山本俊投手(3年)も負けていない。右のオーバーハンドから繰り出す速球は最速147キロ。元日本ハム・松家卓弘らを上回り、「東大史上最速男」とも言われるが、宮台とは対照的に愛知・西春高から入学までに2浪を要した苦労人。通算16回1/3で23四死球という制球力さえ安定すれば、大化けする可能性も十分にある。

 赤門を叩くまでの苦労では、出田興史投手(3年)も同様だ。エースを務めた埼玉・早大本庄高から早大に内部進学。野球部でプレーを考えたが、甲子園経験者が揃うレベルの高さもあり断念した。

 ただ、六大学でのプレーを諦めず、授業に出ながら受験勉強する“仮面浪人”を選択し、翌年に合格。1年秋にリーグ戦デビューを果たすと、安定したピッチングを見せていたが、昨年は1年間登板なし。投手陣の一角として復活が待たれる。

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