一軍目指すDeNA三浦大輔が胸中激白 「思い描いたような状況になってきた」
「絶対チャンスはくるって思っている」
――自分のことだけに集中させてくれって思いませんか?
「練習時間はしっかり確保できているし、自分の練習時間を削ってまでコーチ業をしているわけではないから。そんなに負担はないかな。野球の勉強ができている嬉しさ、やないけども。俺……、野球好きだなって思っているよ。朝から練習場に来て、全体練習の前に自分で体動かして、全体練習に入ってノック打ったり、自分のピッチング練習もしたりして。横須賀でファームの試合があるときはその試合を観て。終わってからコーチミーティングに出て、家に帰って一軍のナイターを観て……。どんだけ野球観てんねんって」
――選手としてだけでなく、コーチとしても野球漬けの毎日なんですね。とはいえ、今まではいて当たり前だったあの一軍のマウンドを観るばかり、というのは穏やかではないのでは?
「あそこに戻る気持ちは持ち続けてやっているし、戻る気持ちがなえているわけでもない。まだまだやってやる、できるって思ってるし。ただやっぱり年齢じゃないけれども、立場上ね、若いやつが出てきてほしいって自分でも望んでいたことではあるし、じゃないと優勝できないっていう思いもあったし。でも、長い1年間のペナントレース(143試合)を戦うためには、今のメンバーで乗り切るのは、どこのチームも絶対無理だから、絶対チャンスはくるって思っている。
俺がおいしいとことったる!! って、チャンスが回ってくるのを信じてやっているよ。若い時は1年間ローテを守って戦ってきたけど、じゃあそれを10年、20年続けられるかっていったらそんなピッチャーいないですから。今の俺の立場からすれば役割を感じて、でも狙っているぞっていうね。だから気持ちが折れることもなく」
――若返りについて。個人的に“若返ればいいってもんですか?”って思うんですけど。
「それはバランスだと思う。若いやつだけで1年もつのかって言ったらもたないし。じゃオッサンだけで1年もつのかって言ったらもたないし。若い選手をベテランがサポートしながら、バランスを保って、っていう役割ですよ。今までは選手の中心になってやってきたけど、兼任コーチになった今は、いろんなところでチームに貢献したいなって。もちろん選手としてもそうだし。そのへんの気持ちはあるよ。“もうコーチになってしまったのではないか”って思われるのは違うぞって思うし。
もちろん選手としてやることはやっているから。例えば、今日の練習でいうと、明日先発なので軽めに練習して、あとはコーチとして練習の手伝いでノックを打ったりとかしてて。でももしファンの人がその姿を見て“なんかノック打ったりしてコーチのことばかりやってるな、選手としてはもう???”なんていう心配はないです。あくまで選手ですから。それに、+コーチっていう肩書がついたっていうね。コーチやりながら選手をやっているわけじゃないから。だから全然現役っすよ」
――昨年8月7日の横浜スタジアムの巨人戦。勝って(昨季初完投無四球勝利)ガッツポーズをしたあの三浦投手の姿はまた見られますよね?
「あの試合は、俺はまだやれるってことを証明した試合だったと思ってる。去年もコーチをやりながら、あんな感じだったから(前半6月まで勝利なし)“三浦もそろそろかなって”思った人もいたと思う。ネットでも人づてでも耳に入ってきたけど。なにくそって思ってやって、『コーチだけど、俺は選手だから』って。意地みたいなものが見せられたかな。もちろん今年もそれは思ってるしね。去年初勝利したのは6月(神宮)でしょ。去年の今頃はまだ勝ってないんだもん。それぞれに役割があるけど、でも絶対今年もやってやるからっていう気持ちは常にもっているけどね」
―― 一軍の様子は気になりますよね。
「それはもちろん。今は自分がやるべきことをやって、試合は必ず観て。ベンチやロッカーの雰囲気まではわからないけど、だいたいの感じはわかるから、何か気づいたことがあったら直接選手に連絡しているよ」