育成から“表舞台”に舞い戻ったオリ近藤 かつてのエース候補が完全復活へ

「3ケタをつける恥ずかしさ、情けなさに、あえて向き合った」

「今まで当たり前のように付けていた2ケタ(背番号)が付けられない。(育成番号の)3ケタを付ける恥ずかしさ、情けなさがあったけど、あえて向き合った。普通ではなかなか出来ない経験が出来たことは、今後に生かしていきたいと思う」。

 苦しいチーム状況の中で4月28日に育成枠から支配下登録。そして2日後に即先発の機会を得た。直球の最速は146キロを記録し、100キロ台のカーブ、チェンジアップで緩急をつけた投球スタイルは、活躍した当時のまま。いや、それ以上のボールのキレと、気持ちのこもった投球だった。球場に集まったファンからは大歓声で迎えられた。

 好投を見せた右腕に高山投手コーチも「本人もホッとしたでしょうね。予想以上の結果を残してくれた」と合格点を与えた。

 登板機会の関係で一度、登録を抹消されるが、首脳陣を納得させる投球を見せたことは間違いない。プロ14年目の31歳が、再び輝きを取り戻そうとしている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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