育成から“表舞台”に舞い戻ったオリ近藤 かつてのエース候補が完全復活へ

昨年末には育成契約となった右腕、楽天戦での復活登板に「自分を信じて投げることが出来た」

 完全復活を予感させる投球だった。

 4月30日の楽天戦(京セラドーム)で先発したオリックスの近藤一樹。「自分のピッチングを信じて投げることが出来たかな。久しぶりの勝ち星を味わいたい気持ちもあるが、それは僕だけの気持ちになる。チームに貢献できればいい」。今季初登板初先発で5回4安打1失点。勝ち負けは付かなかったが、9連戦まっただ中で試合を作った右腕は、充実感を漂わせていた。

 近藤は日大三高時代に夏の甲子園で優勝投手に輝き、近鉄に入団。かつては同学年の金子千尋と共に将来のエース候補と言われた逸材だった。だが、度重なるケガに悩まされ、自身が思い描くような投球が出来ない日々が続いた。

 2008年に10勝を挙げてからは次第に活躍の場を失い、2011、12年と2度、右肘を手術。再起を懸けた2013年も5試合の登板に終わり、2014年オフに3度目の手術を行って、育成選手契約となった。

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