どうなる6球団の5月の戦い　開幕から1か月の勝因と誤算（セ・リーグ編）

外国人選手のスロースタートが気がかりな阪神、極度の得点力不足にあえぐ広島

【阪神】

　強かったり、弱かったりを繰り返しているが、4月を4連勝で終え、5月に反攻に挑む。上本、西岡、鳥谷を1～3番で試し、4月終盤にようやく形が見えてきた。他球団が怪我人続出の中、阪神はほぼ開幕ベストオーダーをいじることなく組めている。打「線」として機能してくるのは他の球団に比べて速いだろう。

　新人の江越にもホームランが出て、今後の活躍にも期待できる。ただ、マートン、ゴメスと主砲の不調もあり、メッセンジャーも昨年のようなキレはない。昨季タイトルホルダーのスロースタートが気になるところだ。

【広島】

　黒田の復帰に注目が集まっているが、目に留まるのは得点力不足にあえぐ打線。1点差を落とすゲームが多かった。主砲のエルドレッド、グスマンのけがによる離脱でシアーホルツを獲得も、日本の野球になかなか馴染めず降格。先発投手陣は前田、黒田、ジョンソンと計算できる投手だらけだが、援護がない。一方、投手陣では若いセットアッパー・中崎が安定してきた。先発投手陣と中崎の頑張りが、打線強化までカープを支えるポイントになる。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count