イチローは再び王氏を超えられるか　更新可能なもう1つの日本記録とは？

先発出場が続くイチロー、現時点でシーズン100安打超ペース

　マーリンズのイチロー外野手がレギュラーとしてチームに貢献している。今季は4番手外野手として新たに加入したが、正左翼手のイエリッチが腰の故障で離脱。現在、故障者リスト（DL）に入っており、精密検査を受けて「膨隆型椎間板ヘルニア」と診断された。球団公式サイトでは今月上旬に復帰する見通しを伝えているが、イチローはイエリッチ不在の間、11試合連続で先発出場し、存在感を示している。

　昨季、ゴールドグラブを受賞した23歳の有望株の離脱は、チームとしては痛い。しかし、イチローがスタメンで出場し始めてから、絶不調だったマーリンズも9勝2敗と勝ち星を積み重ねており、ついに勝率5割に到達。MLB公式サイトも「（イエリッチが離脱しても）ここに危機は存在しない。なぜなら、マーリンズは尊敬に値するイチロー・スズキを起用することができる」と伝えていた。

　ジャンカルロ・スタントン、マルセル・オズナ、そしてイエリッチの若き外野トリオはメジャー最強とも評されるが、その一角を代役として埋めても遜色ないパフォーマンスを、41歳のイチローは見せている。

　25日のナショナルズ戦では日米通算1968得点目をマークし、王貞治氏の日本記録を更新したイチロー。マーリンズが球場内のスクリーンで記録を紹介したことでスタンディングオベーションが沸き起こり、その時のホームプレートが球団からイチローに送られるなど、金字塔を打ち立てたニュースは大きな話題となった。

　サダハル・オーとイチロー。日本野球史に名を残す2人の偉人の知名度は、米国内でも抜群だ。王氏とイチローが第1回WBCで日本代表の指揮官と中心選手としてチームを牽引したことを地元紙が紹介するなど、2人の関係に対する関心も高い。