広島が珍サヨナラ勝ち 大瀬良が126球、2失点完投で今季初勝利

9回に小窪のインフィールドフライでまさかの幕切れ

 広島がサヨナラ勝ちで首位巨人を破った。2-2の9回に先発・大瀬良の代打・小窪のインフィールドフライで決着が着くという珍しい幕切れとなった。大瀬良は9回126球を投げきり、今季初勝利。広島は3-2で勝利した。

 初回、巨人の先頭・橋本のライトフライを広島の鈴木誠が落球。片岡が送り、1死三塁とミスを逃さずチャンスを作った。続くアンダーソンはレフトへのタイムリー。大瀬良から1点を先制した。

 ここから巨人・田口、広島・大瀬良の投手戦となる。

 田口は初回を三者凡退に抑えると、2回は先頭の新井に右前打を浴びたが、1死から梵を併殺に仕留めた。3回は三者凡退、4回は2死から丸を歩かせるも、新井を遊ゴロに打ち取った。

 一方、大瀬良も2、3回はランナーを出しながら無失点。4、5回は三者凡退に抑えた。

 5回、広島は2死から鈴木誠がライトへ三塁打を放ち、同点のチャンスを作る。だが、巨人バッテリーは會澤を敬遠すると、大瀬良を空振り三振に切っており、ピンチを切り抜けた。

 6回、広島は2死から丸がショートへの内野安打で出塁。続く新井がレフトに同点のタイムリーを放った。さらに、ロサリオはボテボテの二ゴロに倒れたかに見えたが、これを片岡がエラー。2死一、三塁となり、梵が勝ち越しの右前打。巨人・田口はここで降板となり、2番手の笠原は鈴木誠を投ゴロに仕留めた。

 大瀬良は7回、先頭の井端にライト前ヒットを浴びるも、村田を遊ゴロで併殺に仕留める。しかし、ここで實松にまさかの同点ソロを被弾。試合は振り出しに戻った。

 その裏、広島は先頭の會澤が宮國から二塁打を放つも、大瀬良が送れず、實松の牽制に刺されてアウト。大瀬良も結局、三振に倒れた。続く田中は右中間へ抜けるかというライナーを放ったが、これをライトの橋本がダイビングキャッチ。超ファインプレーが飛び出し、3人で攻撃を終えた。

 大瀬良は8、9回と無失点に抑え、126球を投げきる。すると、広島は9回に1死満塁とサヨナラのチャンスを作る。ここで大瀬良に代打・小窪。マシソンに内野フライに打ち取られ、審判はインフィールドフライをコールした。しかし、村田とフランシスコがお見合いで捕球できず、ボールがグラウンドに弾む。

 ここでフランシスコがボールを持ち、本塁を踏むと、その後に三塁走者の野間がホームを駆け抜けた。ただ、小窪がインフィールドフライでアウトとなっており、野間をアウトにするにはタッチプレーが必要だったため、生還が認められた。

 グラウンド上は混乱し、巨人の原監督は抗議したが、最後は判定を認めてベンチに。場内には責任審判員から説明があり、広島のサヨナラ勝ちがアナウンスされた。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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