リーグトップの得点力誇る日本ハム&DeNA 両チームの“強み”とは

捕手と両翼でリードをつくるDeNA、巨人は一塁に大きなマイナス

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セ・リーグの守備位置別打撃成績(5月3日時点)

 セ・リーグトップの得点力を誇るDeNAは、捕手と左翼、右翼が強みとなり、内野にも大きな穴を空けていない。捕手は嶺井博希、髙城俊人、黒羽根利規の併用で他チームを上回る攻撃力を確保している。左翼の筒香嘉智、右翼の梶谷隆幸は全試合に出場を果たし攻撃力を発揮。二塁で石川雄洋が健闘しているのも効いている。

 巨人は、当初の計画とは違うかたちながら一定の得点力をキープ。しかし、阿部慎之助が一塁から捕手に回った結果、一塁が大きな弱点となっている。セ・リーグの一塁には各チーム一定レベルの選手を当てられており、それも影響した。それでも橋本到らが守る中堅や片岡治大らが守る二塁で、他チームに対しリードをつくっている。批判にさらされることが多いが、村田修一が守る三塁も守備位置上での比較だと平均以上の数字だ。

 中日と阪神は平均得点がほぼ同じ。中日の捕手以外は大きな穴はなく、全般的に攻撃力を見せている。中日は大島洋平、平田良介が守る中堅と右翼、阪神は西岡剛、鳥谷敬が守る遊撃と三塁でリードを築いている。

 ヤクルトはラスティングス・ミレッジ、ウラディミール・バレンティンを欠き、両翼の数字が伸びない。昨シーズン得点力を支えた山田哲人が守る二塁、雄平が守る中堅でも、他チームを引き離すレベルには至っていない。川端慎吾も、三塁手間の比較だと長打や四球の少なさが響き平均レベルに留まっている。遊撃で他チームに引き離されているダメージも大きい。とにかく、一刻も早い両外国人選手の復帰が待たれる。

 広島も昨シーズンの得点力を支えていた菊池涼介の守る二塁、丸佳浩の守る中堅で数字が伸ばせていない。また三塁と右翼でも大きなマイナスをつくってしまっている。ただし、捕手と遊撃という数字の伸ばしにくい守備位置でリードを築いており、またヘスス・グスマンの離脱以降は新井貴浩が入っている一塁、ライネル・ロサリオが調子を上げつつある左翼などもリーグ平均レベルに届いている。残り2つの穴をまずは平均レベルにまで埋めることができれば、得点力はある程度上がるだろう。

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