悲運の中日バルデス 浮かぶマキシモ・ネルソンの背中

先発機会、投球回数ともにリーグトップ、“第2のネルソン”としての存在価値

 ネルソンは最終的にリーグ最多の31試合に先発し、10勝14敗。投球イニングは209回1/3を数えた。短い登板間隔でローテの穴を埋め続けたことで、ケガ人も復帰を焦ることなく調整を進めることができた。

 役者が万全の状態で出揃った夏場以降に効果を発揮。首位ヤクルトとの最大10ゲーム差をひっくり返す大逆転優勝につながった。

 バルデスも開幕から中4日、5日でローテを守り、先発機会、投球回数ともにリーグトップだ。今年の中日も故障明けの吉見は登板間隔の配慮が欠かせず、山本昌や川上憲伸といったベテランも2軍調整が続いている。

 当時、ネルソンの中4日起用を決断した名参謀の森繁和ヘッドコーチは、今年もベンチで辣腕を振るっている。悲運に泣くバルデスは“第2のネルソン”として、影のMVPになれるのか。戦力が整う夏場以降の戦いにかかっている。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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