イチローにとっての“ゴール”とは? 「僕はただベースボールがしたい」

「もしも、ワールドシリーズに優勝したら、僕はもう一度そこに辿り着きたい」

 イチローのキャリアに存在しないWS優勝リング、そして、メジャーナンバー1チームの一員となる喜びが、現役続行の原動力となっているのだろうか。この質問にイチローはクールに答えている。

「僕がやりたいことはまだまだたくさんあるんです。15年間ここにいますが、ワールドシリーズ優勝がゴールとして、それを達成したとします。その次はどうしますか? 僕はただベースボールがしたい。もしも、ワールドシリーズに優勝したら、僕はもう一度そこに辿り着きたい。それが僕の考え方ですね」

 ベースボールを極めようとし、そのプロセスをひたすら楽しむというのが、イチローの流儀のようだ。

 WS優勝を果たしたとしても、それは到達点ではない。マイアミでファンに愛され、同僚にリスペクトされる背番号51は、永遠の野球少年なのかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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