歴史刻んだイチローの「最もエキサイティングでないランニングホームラン」
8年が過ぎても色褪せない衝撃「すごく特別なプレー」
あっという間にベースを周回したイチローは、スライディングもせずにホームベースを風のように駆け抜けた。現役引退後もジャイアンツの試合を見守り続けている球団OBの解説者が「エキサイティングではない」と語る理由は、イチローのあまりの韋駄天ぶりにあった。
「すごく特別なプレーです」
クルーコウ氏は8年前の衝撃をこう振り返っている。
MLBのオールスター史上唯一のランニングホームランを放ったイチローは、3安打2打点の活躍でア・リーグを5-4での勝利に導き、オールスターMVPに輝いた。
イチロー自身は、このランニングホームランについての記憶を米全国紙「USAトゥデー」に「覚えているのは、あの打球がスタンドに入らなかったことですね。ある意味ショックでした。結果的に思い出深い経験になったのですが、あの時はスタンドに入らなかったことが衝撃でした」と通訳を介して語っている。
メジャー15年目のスターは、遠征先にも輝かしいエピソードをいくつも残している。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count