日ハムは大谷打たれても劇勝首位 同点弾の中田、強さの秘密は「若さかな」

サヨナラ打の西川は「監督の長い抗議のおかげ」

 一方、9回1死一塁で「札幌ドームでは2度目」というサヨナラ打を放った西川は「本当にやっと打てたなと、札幌ドームでやっと打てたなという感じ」としみじみ。「打った瞬間は取られるかなと思ったんですけど、監督の長い抗議のおかげで外野手が疲れてたみたいで、足が動いてなかったんじゃないかと思います」と話し、球場内の笑いを誘った。

 8回に中田が同点弾を放った直後、近藤の遊ゴロはアウトと宣告された。しかし、明らかに一塁手の足がベースから離れており、栗山監督がベンチから飛び出して一塁まで猛ダッシュ。審判から説明を受けても引き下がらず、抗議は長時間に及んだ。この指揮官の執念が、ナインの闘志に火をつけていた。西川から冗談交じりに“感謝”された栗山監督は、ヒーローインタビューを聞きながらベンチで笑みを浮かべた。

 また、西川は一塁から一気に生還した杉谷の激走についても感謝。「普段は僕に何もしてくれないので、こういうところで恩を返してくれたんじゃないかなと思います」とおどけながら先輩を称えた。

 劇的勝利でソフトバンクとの3連戦初戦を取り、日本ハムは5月5日以来の首位に浮上。西川は「交流戦までに1位を取ろうというふうにスローガンを掲げてやってきたので、このまま突っ走りたいと思います」と誓った。この勢いで首位攻防戦を制すつもりだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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