“救世主”デニングの活躍で連勝のヤクルト 「素晴らしいグランドスラム」

勝ち越し満塁弾のデニング、「神宮での初ホームランがこんなに素晴らしいグランドスラムとは」

 山田の同点弾でスタンドが湧き上がる中、上田が一塁へのバントヒットで続く。川端のショートへの内野安打と畠山の四球で、1死満塁のチャンス。ここで打席に立ったのが、独立L出身で5月にチームに加入したデニングだった。

「今日、それまで自分としてちょっと不本意な打席だった。試合後半で、ランナーもいましたし、打てるボールをしっかり待って、そのタイミングで打つことが出来ました」

 ロサの2球目を振り抜く満塁弾。本拠地神宮での初ホームランで7-3と勝ち越した。大仕事をやってのけた助っ人は「神宮での初ホームランがこんな素晴らしいグランドスラムということで、今日は本当に嬉しいです」とはにかんでみせた。

 2009年、2013年のWBCで豪州代表メンバーに名を連ねた実績を持つデニング。2013年に来日し、独立リーグのルートインBCリーグ新潟で首位打者のタイトルを獲得。日本の冬にはオーストラリアン・ベースボールリーグでプレーしながらも、結果を残し続けた。

 異国の地でのステップアップを選んだ苦労人は、インタビュアーの「救世主では?」という問いかけにも「そういうチャンスで回ってきたときに自分の仕事ができるように。これからも毎回打てるように、勝利に貢献できるように、1試合1試合一生懸命やっていきたいです」と謙虚だった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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