逆境オリックスに希望の光 金子が見せた“エースの投球”
ピンチをしのいだ「経験」と「洞察力」
だが、この日、金子が打たれた安打は全てが単打。1本も長打を許さず四球はゼロ。 失点に絡む要因はなかった。
「相手は早いカウントから勝負にくることが多かった。それを上手く利用できた。打たれはしたが7回で91球。少ない球数で抑えられた」
数々の修羅場を乗り越えてきた経験、ピンチを切り抜けるための洞察力が金子にはあった。
主力の相次ぐケガ、自力優勝消滅、森脇監督の休養発表。どん底の状態に変わりない。だが、エース・金子の目は死んでいなかった。
「なってしまったことはしょうがない。まだ(Aクラス)可能性はゼロではない。気持ちを切り替えてやっていくだけ」
風前の灯だったオリックスに、ようやくわずかな希望の光が見え始めた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count